大阪府警から警告を受けたクリエイティブセンター大阪。アートスペースとして人気だ=大阪市住之江区で
◇「貸しスペースで踊り飲食」府警警告
若者向けのイベント会場として人気のある大阪・南港の貸しスペース「クリエイティブセンター大阪」が、風営法に基づく許可を得ていないと大阪府警から警告を受け、大みそかのカウントダウンに合わせたイベントなどを中止していたことが分かった。各地で違法なクラブなどへの摘発が相次いでいるが、貸しスペースへの警告はまれという。【入江直樹】
同センターは、閉鎖された「名村造船所大阪工場」を改装した民間の複合アートスペースで、衰退した産業用地をアートで活性化したとして高い評価を得ている。700人収容のホールがある。
府警保安課によると、11月に立ち入り調査し、客が踊って飲食を提供するイベントの夜間開催を確認。同センターの運営会社に「こうしたイベント開催には風営法の許可が必要」と警告した。運営会社は大みそかのダンスイベントなど、深夜から未明に催される音楽系の4イベントを中止し、各主催者は会場を変えるなどした。運営会社は「コメントは差し控える」としている。
風営法によると、「(夜間に)客にダンスをさせ、かつ飲食させる営業」は風俗営業の一種とされ、都道府県公安委員会の許可が必要。ただ、許可を取っても営業時間は原則として午前0時までで、未明に及ぶイベントは開催できない。
繁華街で未明まで営業する一部のクラブなどが騒音や犯罪の温床になっているとして、取り締まり対象になっているが、貸しスペースは音楽や飲食の設備が常設でなく、“グレーゾーン”だった。
府警保安課は「貸しスペースも許可は必要だ。違反があれば警告、摘発する」としている。一方、風営法に詳しい斎藤貴弘弁護士(第二東京弁護士会)は「貸しスペースはクラブなどより閉鎖的でない場だ。あまり厳格に同法を運用すると文化発信の活動が萎縮する恐れがある」と指摘している。
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■ことば
◇クリエイティブセンター大阪
大阪市住之江区北加賀屋の港湾の一角にイベントホール、工房、ギャラリー、スタジオなどがある。芸術発表の場として04年に本格オープン。07年に経済産業省の近代化産業遺産に認定。土地を所有する不動産会社(運営会社とは別)が、「メセナ アワード2011」メセナ大賞を受賞した。
毎日新聞 2011年12月26日 大阪朝刊
